こちらは同じ物を見ていると思っていても、ところがどっこい!

我が家の冷蔵庫の中はいつもこまごまと、雑然としている。昨日昼の用意の為、奥の物を取ろうとして、作りたてのアイスコーヒーポットをひっかけて、派手にそこら辺にこぼしてしまった。

この非常事態に、夫はやって来るなり、ティッシュを2枚取りだし、飛び散ったところを点々と押さえだす。

そんなとこは後からでいいのに…コーヒーは私の服はもちろん、冷蔵庫の中、下に水たまりがあるでしょ!そこに居ては次々と吸い取っては洗う台拭きを洗えないし、吸い取るものがほしい!

新聞紙を持って来てよ!  そこにいたら邪魔やわ!

焦る私の言い方もついとんがる。ゆっくり立ち上がった彼は、まず、自分のパソコンを終了させてから新聞紙を持って来てそのままそこに差し出し、今度は、昼ごはんの用意を始める。

服にシミができるかなぁ…と思いつつも、意外と細かい所に入り込んだコーヒーの後片付けはなかなかなのに…なんで非協力的なん?と思う気持ちが、彼への非難の言葉になる。こういうパターンは我が家のケンカのいつものコース!「僕がしようとしても邪魔と言われるし」「なら、何をしたらいいって聞いてよ」「…何をしたらいいんや」「もう遅いわ!(あぁ~言っちゃった)」こうなると、夫の態度は硬化して、ものすごく怖い顔で、大きい声になり突っかかってくるのだ。その声と顔を見ると、今度は私の方が情けないのと、諦めと悲しみで言い返せなくなる。

そして、半日ストに突入⇒寝室に1人籠るのだ。

そうして独り頭を冷やしていると、だんだん、夫の障害に向き合える。怪我をして、この7月10日で丸7年、随分よくなってきていると実感もするが、むしろ、障害がはっきりしてきたとも実感する。

同じ場面を見ても、例えば昨日のような時、全体像を一瞬にして見て取ることが苦手である。その時どう行動するかを判断し、行動に移すのも苦手である。自分の思いを口にする時、感情的になりがちで、声の調節がしにくく大声になる。自分のそういう障害をやっと再認識し始めている段階でもある。

半日ストするたびに自己嫌悪におちいる私、障害ある彼への心配りに欠けていると反省はするが、性格悪いから治らないんだよねぇ…

ストの間殊勝な彼は、わたしをこれ以上刺激しないようにふて寝?している。さっさと動けなくて悲しいのは、彼本人だ。でも、時間が経つと、私の顔色をうかがいながら、日常時間に戻っていく。

障害に負けて、鬱々にならない夫はすごい!それだけはすごいと認める!

単純な性格でよかった。

この矛盾だらけの世界も、『らせん階段的に』同じように見えても、いくらかでもより良い世界になっていくのだと。  熱っぽく語るかつての彼を想い出す。今朝、散歩でネジバナを見つけた。こんなふうに、かな。

同じ方向に向いている限り、同じものが見えてなくてもいいかも…

でも、腹が立つ時がこれからもきっとあるね!ちょっとはましな自分でありたいが…

7月5日 (17)